発刊にあたって          校長  江村順子

  次の時代への新たな飛躍を誓って、五十周年記念式典で序幕された「誠実の碑」は今、大嶺高
校最後の生徒の青春の日々を静かに見守っています。「山口県立大嶺高等学校」は平成二十年度
末をもちまして五十七年間にわたる歴史を閉じることとなりました。
昭和二十七年、 本校は、 地元に普通科高校をという地域の皆様の熱い思いと関係各位のご尽力
により創立されました。以来、美祢市の中等教育の「翼を担って参りましたが、時代の激変によ
り、平成十九年四月に大嶺高校と美祢工業高校が再編統合されて開校した青嶺高校に、今後大嶺
高校の教育や精神が引き継がれていくこととなり、その発展が期待されるところです。
  この大きな節目にあたり、この地に「大嶺高校」という学舎があったことを、この学舎で青春
を謳歌した約七千人の若者がいたことを、そして大嶺高校の精神を形として残したいと思いまし
た。縁あって大嶺高校に関わられた皆様方の「大嶺高校への思い」の綴られたこの文集が卒業生
一人ひとりの心に母校の記憶を鮮明に刻むものとなれば何よりでございます。
  最後に、本文集の編集に際しまして、玉稿をお寄せくださった皆様に心よりお礼申し上げます
とともに、企画・編集の労をいただいた記念事業実行委員の方々に厚く感謝し、発刊のことばと
いたします。

   平成二十年三月